Mont Blanc UTMB 2015 | チームナイキの挑戦 後編

雑記UTMB, ウルトラトレイル・ワールドツアー, トレイルラン

Youtube動画を紹介されても英語じゃわからないし、ということで始めた昨日の前編の続編、UTMB組のDavid LaneyがCoumayeurを通過したところからです。下の動画の丁度13分手前くらいから。


まず初めにクールマイヨールってどんな所ですかという点ですが、モンブランの南端、本来はスキーリゾートとして有名なビレッジです。走ったりするというよりは、ヘリコプターで上まで行ってスキーで降りてくる場所ですね。

当宅も娘にアルプスにスキーに連れていけとせがまれていますがスキーをやらない父はやや困っている状況。トランスグランカナリアと時期が被るしどうしたものか。

 

続きに入る前に前編で端折ったDavid Laneyのトレーニングシーンから

ホームトレイルはオレゴン、チームナイキの本拠地です。スポンサーアスリートとは言え金銭的には大変そう。それでも頑張るのがプロアスリート。

テクニカルトレイルのトレーニングにはよさそう、でもこれはクーガーが出るな。。。僕もカリフォルニアの大学で勉強していたことがありますがキャンパスではクーガー(マウンテンライオン)警報が何回か出ました。
夏の間、山に入って車の中で生活するそうです。我々が思い描くプロ選手の生活とはちょっと違いますね。
食事だってキャンプ用コンロで作れるもので我慢。僕も高脂質食事法で脂質とたんぱく質だけで暮らしてますがここまでやれるかな。。。
上半身はシャツを脱いで走るのがアメリカンスタイル。という冗談はさておき、こういうテクニカルトレイルがロンドン近郊にもあればいいのになと。うらやましい環境だなと思います。

UTMBのレースに戻ります

食べながら走るデイビッド。車中泊のトレーニングの成果で堅調な走りです。CCCでザックがゲロゲロになり、ティムが歩いていたシャンぺ・ラのエイドに到着直前。
順位も順当に上がりシャンぺでは7位。デイビッドは落ち着きがあるのでエイドのお兄さんもザックの時とは違ってややリラックス気味。でもこの人、もともとちょっとビックリした感じの顔なんでしょうね。

映像は再びCCCに切り替わります

この時点で2位のフランス人選手、ザックが追い付かれるんじゃないかと気にしていた選手です。二コラもホームマウンテンの選手としてプライドがあるでしょうね。
3位で追うのはティム、ゴールのシャモニーまで11マイルの地点です。この時点では彼も完全復活。トップ選手の軽快な走りというのはこういうものかとよく分かるシーンです。すごいです。ただの優男じゃない。
背中のパックに水を入れてもらっている間、コカ・コーラで補給。コーラの炭酸と砂糖は最後にバーンと行くときにはよく効きます。ペプシではダメなのも不思議なところ。コカ・コーラは神のドリンク。

またインタビュー:テーマはGrit

辛いところでどれだけ歯を食いしばって頑張れるか(Grit)というテーマ。最初はザックから。

「戦略的にペース配分するとか、ガンが鳴ってからクレイジーに突っ走るとかいろいろあるけど、やっぱゴールしたら何にものこってねえところまで追いつめるのがオイラのスタイルだぜ」カッペ丸出し、洗練されていないところが彼のよさですね。
突き抜ける感じのザック。とにかく最後まで全力というのが彼のスタイルのようです。

一方のデイビッドはもう少し哲学的、チームメイトでもキャラクターが全く違います。

「次の3時間なのか10時間なのか、とにかくひどいよ。痛いし。でもこれこそがレースなんだし、考えたって変わらないんだから僕は目の前のことに集中するんだ」

ナイキのチームメイトでデイビッドの友人ライアン・ゲルフィも登場。

「デイビッドは自分では言わないけど彼のランニングにかける情熱はまさに絶対に消えない炎hardest burning fireだよ。どんなレースでも絶対あきらめない、それがデイビッドだね。」仕事でも何でも同僚にこんなふうに褒められてみたいものです。

サポートの一人で女性のトップトレイルランナー、サリー・マクレエも登場。彼女は人生の山あり谷ありの中で、つらい時は山に走りに出て自分を見つめなおしたそうです。ナイキに見いだされてプロに転向、今は2児の母とトップトレイルランナーとしての生活を両立するスーパーお母さん。

「あの子たちはどんな時でも素晴らしい結果を出せるチーム、そう信じてるわ」

そしてとうとうゴールシーン

有言実行の男、ザック・ミラーのケダモノのような気迫に満ちた走りをご堪能下さい。

「ゴールしたら何にも残ってねえっていうのがオイラのスタイルだぜ」の言葉通り最後まで全力疾走。写真写りが悲惨でもタイム優先。
優勝するとわかっていても足は大回転。観客がハイタッチを求めても一切お構いなし。
最後はゴールに飛び込むザック。この徹底ぶりは美しいです。

ティム・トレフソンは、、、

手を広げて自分からハイタッチを取りに行きます。きみ、ものすごく「らしい」。でも二コラを最後の11マイルで抜いて2位です。さすがチームナイキ。しかも本来はロードの選手なんですよ。
「ザックが先にいるって分かってたからね。アメリカンで1、2位っていいよね」最後まで語り口は柔らか。
ゴールしても最初にチームメイトのザックと抱き合うんじゃなくて観客に投げキッス。ヒーロー素材、プリンス素材というのは彼のような選手のことを言うんでんしょうね。

デイビッドは玄人っぽいゴール

17位から追い上げてなんと3位でゴール。彼らしく静かにゴール。
#* 5 *#人のその後
ザックはアメリカで50マイルのレースでも優勝、ディフェンディング・チャンピオンとしてまたアルプスに戻ってきます
ティムもまたアルプスに魅入った1人。今はHoka One Oneにチームを変えて上位の常連。
オリンピック代表選考レース、Western States100を走ったのち、デイビッドもまたUTMBに戻ってきます。彼は2015年のトレイルランナーオブザイヤーに選出されました。
三人、実にいい顔。デイビッド、すっごいおっさん風だけど当時まだ26才。

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